布団の中で息子のお腹をさすりながら、送れないメッセージを打っては消していませんか
この記事では、子どもの体調の変化を夫に伝えても「気にしすぎ」と流されてしまう辛さと、その危機感との付き合い方についてお伝えします。夜、布団の中で「お腹が痛い」と訴える息子さんのお腹をゆっくりさすりながら、夫に「病院に連れて行こうか相談したい」とメッセージを打ちかけては、送信せずに消してしまったことはないでしょうか。どうせ「気にしすぎだよ」と返されるのが分かっていて、相談する気力すら湧かなくなってしまう。そんな夜を、何度も過ごしてきたのかもしれません。
こんな瞬間、心当たりはありませんか。息子さんの顔色がいつもと違うと感じて声をかけても、夫には「元気に見えるけど」と流されてしまう瞬間。食欲がない日が続いていることを伝えても、「そのうち治るよ」で会話が終わってしまう瞬間。そして、心配して病院に連れて行った後、何でもなかった時に「ほら、やっぱり気にしすぎだ」と言われ、次から相談することをためらってしまう瞬間です。
平日は夫が朝早くに出て夜遅くに帰るため、息子さんの毎日の様子を細かく見ているのは、ほとんどあなただけなのかもしれません。ちょっとした食べ方の変化や、遊んでいる時の元気のなさ、夜中に何度も目を覚ます様子まで、誰よりも近くで見てきたのは、他でもないあなたです。
こんな気持ちは、実家の両親に話せば心配をかけてしまいそうで、車で三十分の距離にありながら、気軽に頼ることもできずにいるかもしれません。ママ友に相談しようとしても、「心配性だと思われたくない」という気持ちが先に立ち、結局、当たり障りのない世間話だけで会話を終えてしまうこともあるでしょう。誰にも本音を言えないまま、一人で抱え続けているのでしょう。
ここまで、誰よりも息子さんの小さな変化に気づき、見守ってこられましたね。その観察力は、あなたが積み重ねてきた日々の証です。
「気にしすぎ」と言われるたびに感じる孤独は、あなたの過敏さのせいではないかもしれません
夫に「気にしすぎ」と言われて辛くなってしまうのは、あなたが心配性だからでも、大げさだからでもありません。毎日そばで子どもを見ているからこそ気づける、わずかな変化があります。その変化を伝えても受け止めてもらえない時、「自分の感覚は間違っているのだろうか」と、心が揺さぶられてしまうのは、ごく自然なことなのかもしれません。
以前、あるママがこんな話をしてくれたことがあります。息子さんがお腹の痛みを繰り返し訴えるようになった時期、夫に相談しても「そのうち治る」と取り合ってもらえず、結局一人で小児科を受診したそうです。「大きな病気ではありませんでしたが、ストレスからくる症状だと先生に言われて、少しほっとしたのと同時に、誰にも相談できずに抱え込んでいた自分が、なんだか悲しくなりました」と、静かに話してくれました。その方は、診察の帰り道、「これで少しは信じてもらえるかな」と、どこか複雑な気持ちで夫にメッセージを送ったのだそうです。
こうした孤独の裏には、いくつかの思い込みのクセが隠れていることがあります。ひとつは、一度そう言われたことをいつもそうだと広げて考えてしまうクセです。「どうせ今回も気にしすぎだと言われる」と、まだ起きていないやり取りを、頭の中で先に決めつけてしまってはいないでしょうか。毎回同じ反応が返ってくるとは、まだ分かりません。
もうひとつ、まだ起きていない失敗まで、先回りして心配してしまうクセもあります。例えば、先読みしすぎるタイプの傾向を持つ人ほど、小さな体調の変化から、最悪の事態まで一気に想像を広げてしまい、その心配の大きさが、かえって「気にしすぎ」という印象を強めてしまうこともあるのです。それでも、その心配深さは、子どもを守るために必要な力でもあります。
夫の「気にしすぎ」は、見ている時間の長さの違いから来ているのかもしれません
夫が子どもの変化に気づきにくいのは、愛情が足りないからではなく、単純に一緒に過ごす時間が短いからかもしれません。毎日数十分しか顔を合わせない相手の、わずかな変化に気づくことは、誰にとっても難しいことです。あなたが気づける変化の多くは、積み重ねてきた観察の時間があってこそ、見えているものなのです。
人にはそれぞれ、物事の受け止め方に違いがあります。結果が出るまで様子を見ようとする人もいれば、小さな兆候の段階で動きたい人もいる。夫を「分かってくれない人」として見るのではなく、「見ている情報量が違うだけの人」と捉えてみると、少し気持ちが軽くなることがあります。
夫自身も、仕事で忙しい毎日の中で、「家では大きな心配事がないはずだ」と思うことで、自分の気持ちを保っている部分があるのかもしれません。子どもの不調を軽く見ているつもりはなくても、向き合う余裕がない時ほど、「大丈夫だろう」という言葉で片付けたくなってしまうことも、人としては珍しくないのです。
もしよければ、体調の変化を伝える時に、感覚ではなく記録という形で共有してみませんか。「今週三回、夜中にお腹が痛いと言って起きた」というように、日付と回数をメモしておくと、感覚のずれを減らして伝えることができます。
また、迷った時はまず小児科に相談してみるという方法もあります。「大げさかもしれない」と迷う内容でも、医療の専門家にとっては珍しい相談ではありません。何もなければそれで安心できますし、何かあれば早めに気づけたことになります。夫の同意を待ってから動こうとすると、判断が遅れてしまうこともあります。あなたが必要だと感じた時に、あなたの判断で連れて行ってかまわないのです。今はまだ判断がつかない、という日があってもかまいません。知っておくだけで十分ですし、迷う時は、あなたの直感を信じて行動してしまってもいいのです。
気にしすぎだと言われても、そっとあなたの感覚を信じていい夜です
夫に「気にしすぎ」と言われても心配を手放せずにいるあなたは、それだけ息子さんのことを深く見つめてきたということでもあります。その感覚は、決しておかしなものではありません。
夫に分かってほしい気持ちと、それでも自分の判断を信じたい気持ちが同時にあっても大丈夫です。どちらか一方に決めなくても、両方抱えたまま、今夜はそっと目を閉じてしまってかまいません。
明日も、無理に夫を説得しようとしなくて大丈夫です。あなたのペースで、少しずつで大丈夫ですから。
