既読がついたまま返信が来ないLINE画面を、何度も見返してしまうことはありませんか
この記事では、卒業アルバム委員やイベントの係活動で、他の保護者と意見がぶつかってしまう疲れと、その気持ちとの付き合い方についてお伝えします。深夜、アルバムのデザイン案について送ったメッセージに既読がついたまま、返信が来ない画面を、何度も見返してしまったことはないでしょうか。悪いことを言ったわけではないはずなのに、既読の後の沈黙が、じわじわと不安を大きくしていく。そんな夜が、続いているのかもしれません。
こんな瞬間、心当たりはありませんか。デザイン案について自分の意見を伝えた後、グループの空気が少し変わったように感じてしまう瞬間。予算の使い道について提案したことが、後になって「あの人が仕切りたがる」と陰で言われていたと人づてに知ってしまう瞬間。そして、良かれと思って引き受けた作業量の多さに、誰にも気づかれないまま、一人で疲れを募らせてしまう瞬間です。
小学六年生の娘さんの卒業を控え、アルバム委員を引き受けているのかもしれません。週三日のパートの合間を縫って、写真の選定やレイアウトの調整、他の保護者との連絡を重ねる日々。誰かがやらなければ進まない作業だからと、気づけば人一倍多くの時間を注ぎ込んでいるのでしょう。
下の息子さんの宿題を見ながら、片手でアルバムの構成案を打ち直す夜もあるかもしれません。委員の仕事は誰かに評価されるものでもなく、終わった後に「ありがとう」の一言があるかどうかも分からないまま、黙々と作業を積み重ねているのでしょう。
こんな気持ちは、夫に話しても「そこまで頑張らなくていいのに」で終わってしまいそうで、それ以上は言えずにいるかもしれません。他の委員に本音をぶつければ、これからの活動がぎくしゃくしてしまいそうで、それもまた難しいことです。
ここまで、誰にも気づかれないまま、子どもたちのために丁寧に作業を重ねてこられましたね。その労力は、決して当たり前のものではありません。
意見の対立が怖いのは、あなたが未熟だからではなく、時間の余裕のなさが背景にあるのかもしれません
委員活動での対立に疲れを感じてしまうのは、あなたが人付き合いを苦手にしているからではありません。多くの場合、それぞれの委員が、限られた時間の中で無理をしながら参加しています。時間にも気持ちにも余裕がない状態で意見を交わすと、ちょっとした言葉の選び方ひとつが、必要以上に棘のあるものに聞こえてしまうことがあるのです。
以前、あるママがこんな話をしてくれたことがあります。謝恩会の企画を担当していたその方は、会場の予算配分について提案したところ、他の委員から「勝手に決めないでほしい」と強い口調で返され、それ以来、発言するたびに周りの反応を必要以上に気にするようになってしまったそうです。「良かれと思って言ったことが、こんなふうに受け取られるなんて」と、少し傷ついた表情で話してくれました。それからしばらく、グループLINEにメッセージを送るたびに、文面を何度も読み返して、きつく聞こえないかを確認するようになったのだそうです。
こうした疲れの裏には、いくつかの思い込みのクセが隠れていることがあります。ひとつは、相手の気持ちを勝手に決めつけてしまうクセです。「既読がついたまま返信がないのは、私の提案に呆れているからだ」と、確かめてもいない相手の気持ちを、先回りして決めつけてしまってはいないでしょうか。単に忙しくて返信できていないだけ、ということも十分に考えられます。
もうひとつ、場の空気を大切にするあまり、衝突や気まずさを人一倍恐れてしまうクセもあります。例えば、周囲との調和を重んじる調和重視タイプの傾向を持つ人ほど、小さな意見の食い違いを、関係そのものの崩壊のように大きく捉えてしまい、人一倍消耗しやすいのです。意見が違うことと、関係が壊れることは、本来別のことのはずです。
対立の多くは、悪意ではなく「時間の余裕のなさ」から生まれているのかもしれません
謝恩会やアルバム作成の委員活動で対立が起きやすいのは、そこに関わる誰もが、本業の家事や仕事と両立させながら、限られた時間で動いているからかもしれません。余裕のない状態が重なると、ちょっとした言葉が思った以上に強く響いてしまい、悪気のないやり取りが、対立のように見えてしまうことがあります。
他の委員も、あなたと同じように、慣れない作業と時間のなさに追われながら参加しているのかもしれません。強い言葉を返してきた相手も、あなたを攻撃したいわけではなく、自分の余裕のなさを、そういう形でしか表現できなかっただけということもあるのです。
人にはそれぞれ、大事にしているものの違いがあります。デザインの美しさを大事にする人もいれば、予算内に収めることを何より優先したい人もいる。どちらが正しいというより、優先順位が違うだけなのだと捉えると、意見の食い違いも、対立ではなく、単なる視点の違いとして受け止めやすくなることがあります。
もしよければ、やり取りをLINEのような文字だけの手段に頼りすぎず、大事な決定の前には短い電話や対面で確認してみませんか。文字だけでは伝わりにくいニュアンスも、声で話すことで、誤解を防げることがあります。
また、自分一人で抱え込みすぎている作業があれば、あらかじめ役割を分担し直せないか、委員長や他のメンバーに相談してみるという方法もあります。「全部自分がやらなければ」と抱え込むほど、些細なことにも神経がすり減りやすくなります。すべてを完璧にこなそうとしなくても大丈夫です。今回は思うように進められない、という時期があってもかまいません。知っておくだけで十分ですし、辛い時は、返信を後回しにして今日は休んでしまってもいいのです。
頑張りすぎる自分も、そっと肩の力を抜いていい自分も、どちらもあなたです
委員活動での対立に疲れを感じてしまうあなたは、それだけ子どもたちのために真摯に取り組んできたということでもあります。その頑張りは、決しておかしなものではありません。
良い委員でありたい気持ちと、少し距離を置きたい気持ちが同時にあっても大丈夫です。どちらか一方に決めなくても、両方抱えたまま、今夜はそっとスマホを伏せてしまってかまいません。
明日も、無理にすべてをうまく収めようとしなくて大丈夫です。あなたのペースで、少しずつで大丈夫ですから。
